パテント・リザルトは、独自に分類した「窯業業界」の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「窯業業界 特許資産の規模ランキング」をまとめた。
ランキングは、2011年4月1日から2012年3月末までの1年間、窯業関連の企業が登録した特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を使って評価。企業ごとに総合得点を集計した。
集計結果によると、トップは日本特殊陶業。スパークプラグやガスセンサ、携帯端末などで用いられる誘電体共振器などに強みを有している。注目度の高い特許には、「着火性を向上させたスパークプラグの製造方法」や、「半導体の製造工程で用いられる静電チャック」に関する技術がある。
2位は日本ガイシ。積層焼結セラミック配線基板、燃料電池の構造体、排気ガス浄化装置やガスセンサなど、セラミック技術とベースとした幅広い分野で注目度の高い特許が多く見られる。
3位はTOTO。光触媒コーティング液や、発電機を内蔵した水栓装置、衛生洗浄装置など衛生陶器・住宅設備の技術に強みを持っているが、近年は固体電解質形燃料電池セルなどの燃料電池システムに関する登録特許件数が伸びている。
そのほか、上位10社中で前年から大きくランクを上げた企業としては、日本電気硝子、東洋ガラスなどが挙げられる。