市場シェアを拡大しようと、各自動車メーカーが積極的に工場を建設しているインド。そのインドで、フォルクスワーゲングループが進めていた新工場の建設計画が、白紙撤回される可能性が出てきた。
これは9月15日、インドの『ビジネスライン』が伝えたもの。同メディアのインタビューに応じたフォルクスワーゲングループインディアのJohn Chacko社長は、インド西部マハラシュトラ州で建設予定の新工場に関して、「計画を白紙撤回する可能性がある」と明かしたというのだ。
計画を白紙撤回する理由について、同社長は、「マハラシュトラ州政府は税の還付に制限を設ける方針。これは容認できない」と述べたという。
インド新車市場(乗用車)では、マルチスズキが圧倒的シェアを握る。これを韓国のヒュンダイモーターと、地元のタタモーターズが追いかけ、トップ3を形成している。
フォルクスワーゲングループは2009年、インド・マハラシュトラ州のチャカン工場を稼働。『ポロ』やシュコダ『ファビア』を生産中だ。トップ3を追撃するフォルクスワーゲンにとって、新工場の建設計画が撤回されれば、同社のインドでの成長計画に大きな狂いが生じることになる。