PCCJ(ポルシェ カレラカップ ジャパン)の第8戦が、富士スピードウェイで開幕した。シーズンもいよいよ終盤に突入し、チャンピオン争いも次第に熱を帯びてきた。
4連勝を挙げチャンピオンクラスの首位を行くゼッケン14番平川亮と、ジェントルマンクラストップのゼッケン19番永井宏明が、カレラカップパイロットのベンチマークとなる。
今大会はゼッケン7番水谷晃とゼッケン15番高田匠が欠場したため、総勢15台によるレースとなった。
8日(土)に行われた公式予選はノックアウト方式。Q1通過車両はゼッケン11番山野直也、平川、ゼッケン22番マイケル・グリーン、永井、ゼッケン5番高見沢一吉、ゼッケン32番飯田太陽、ゼッケン16番横幕ゆぅ、ゼッケン33番Tetsuo OGINOの8台。チャンピオンクラスとジェントルマンクラスが4台ずつを占める。
続くQ2の10分間のセッションで終始リードを保ったのは、平川に次いでコースインした山野。しかし最後の周回となる6周目、平川が逆転のベストタイムで山野を0.011秒リードし、ポールポジションを獲得した。
上位グリッドは、先頭から平川、山野、横幕、マイケル、飯田、高見沢、永井、Tetsuo OGINO。
そして始まった決勝レースは、クリーンな立ち上がりを見せた。トップ2台は順調なスタート。ここで横幕が出遅れ、一時はグリーンと飯田にかわされ5番手となるが、早々に飯田を抜き返しジェントルマンクラスの首位を奪還。その後方では各所でそれぞれのバトルが始まっていた。
中盤グループでは、飯田と永井、#90イゴール・スシュコの3台がせめぎ合っているところに高見沢が迫ってくる。さらにゼッケン8番櫻井澄夫とゼッケン29番滝澤智幸が接触し戦線離脱。その後には高見沢と飯田も接触するなど、レースは波乱の様相を呈してきた。
しかし、そんな混乱をよそに平川と山野は3番手のマイケルを大きく引き離しトップ争いを演じる。山野は平川に猛プッシュを仕掛けるが、かろうじて山野の猛攻を受け切った。そして15周にわたり1秒差以内のバトルを繰り広げたふたりは、その順位を入れ替えることなく、0.076秒という超僅差でフィニッシュ。まさにワンメイクレースゆえの名勝負となった。これで平川は5連勝。王座獲得に向けてさらに歩を進めた。
5番手の永井と4番手の横幕の争いは終盤に接近する場面も見られたが、横幕が逃げ切りジェントルマンクラスでの優勝を達成。これで上位リザルトは平川、山野、マイケル、横幕、永井、OGINOというオーダーになった。
次戦は10月5日~7日、鈴鹿F1日本GPのサポートレースとして開催される。スポット参戦マシンも加わり、満員の観客を前にさらに白熱のバトルが繰り広げられる。