日産自動車九州の児玉幸信社長は8月28日に、福岡県苅田町の本社で記者会見し、2012年度までの3か年で同社の製造総原価を09年度比で25%程度低減する活動を推進していることを明らかにした。
同社は日産の国内生産拠点のなかで「コスト領域のリーダー」(児玉社長)を目指し、10年度から「九州VICTORY」と呼ぶ体質強化策を展開している。総原価の低減はその取り組みの柱となっている。
総原価のうち約4分の3は部品購入費で占められており、サプライヤーと協力して地元や東アジアなど海外からの部品調達の促進を進め、原価低減につなげている。同社で生産し、9月3日に発売する新型『ノート』の場合、九州地域と海外から調達する部品の比率は約85%に達した。
また、日産九州内の製造コストであり、総原価の2割程度を占める「内製原価」についても、工場内物流の改善などあらゆる効率化に取り組んでいる。
児玉社長によると内製原価は12年度までの3か年で43%低減できる見込みになっており、25%という総原価の低減目標も「是非達成を図りたい」と話している。