コスモ石油は8月28日、坂出製油所を2013年7月に閉鎖し、3製油所体制にすると発表した。
坂出製油所の原油処理能力は日産14万バーレルで、同社全体の約2割を占める。
同社は1986年の合併して発足して以来、千葉、四日市、堺、坂出の4製油所体制を堅持してきた。一方で、国内ではハイブリッドカーをはじめとする低燃費車の普及や、少子化に伴う自動車保有台数の伸び悩みなど、社会構造の変化で石油需要が減少、将来的にも成長は見込めない状況にある。
更に、海外では中東・アジア地域で新たな製油所が建設されるなど、石油製品の供給能力が増加することから、製油所の集約による供給体制の再構築が必須と判断した。
今回、各製油所の立地や規模、装置構成など、総合的な観点から検討を重ねた結果、坂出製油所を閉鎖して3製油所に経営資源を集中することにした。
坂出製油所は閉鎖後、オイルターミナルとして使用する。勤務する従業員は配置転換し、雇用は守る。
今後は3製油所で効率的な供給体制を構築し、安定供給と競争力の向上を図る方針。