キャセイパシフィック航空は、すでに発注済みのエアバスA350-900型機のうち、16機を大型のA350-1000型機に変更すると発表した。また、オプションを行使して新たに10機のA350-1000型機をエアバスに追加発注する。
新たに発注する10機分の公示価格は約255億6500万香港ドル(約2615億円)で、発注機材の変更によって生じる差額は公示価格で約84億5700万香港ドル(約865億円)に上る。
キャセイパシフィック航空では、エアバスA350-1000型機の世界最高レベルの燃費効率を高く評価、発注機の変更と追加発注を決めた。最大離陸重量と航続距離の向上で、より多くの都市と香港を直行便で結ぶ。
新たな発注分を合わせるとキャセイパシフィック航空が2020年までに受領する運航機材は計100機となり、これらの新機材導入に投じる金額は約2180億香港ドル(約2兆2300億円)となる。
今回の発表に伴い、キャッセイパシフィック航空は22機のエアバスA350-900型機と、26機のA350-1000型機を発注することとなり、A350-1000型機にはロールスロイス社製トレントXWB型エンジンの推力増強バージョンが搭載される。
エアバスA350-1000型機の座席数は、約350座席で、最大離陸重量は大幅に向上し、より快適な機内空間を提供しながら燃料消費量の25%削減を実現するとしている。
キャセイパシフィック航空では、今回の運航機材の発注に加えて、機内、地上での新たなサービスとプロダクトの導入を進めると同時に、香港国際空港では総工費59億香港ドル(約600億円)を投じて、2013年初めに開業予定の新貨物ターミナルを建設している。