6日行われた新任閣僚の資産公開で、羽田雄一郎国土交通相の愛車が、トヨタのミニバン「ヴェルファイア」(08年式)であることがわかった。
羽田氏の公開された家族分を含めた総資産は5362万円。しかし、羽田氏個人が所有しているのは、このヴェルファイアと銀行借入金の1800万円だけ。不動産や預貯金、有価証券などはない。
少なすぎる資産について羽田氏は「預貯金は出ていくほうが多いので、まるっきりない。代々サラリーマンで、父親が大きな財産を持っているわけではない。サラリーマンから政治家になったらこんなもの」と、語った。
そんな羽田氏は、唯一の資産であるヴェルファイアをどんな思いで選んだのか。国会議員の愛車といえば黒塗りのセダンか、環境をアピールするHV車が定番。ヴェルファイアは、ミニバンの中でも7人乗りと8人乗りが用意されている大型車で、トヨタのラインナップの中でも最も高価だ。そのこだわりを羽田氏自身に聞いた。
「私が運転して、妻、子供2人。それに父親が乗る。父親にはSPが付いているから、それでいっぱいになってしまう。最近は大臣になって、私が運転するわけにはいかないので、それでも足りないぐらい」
羽田氏の父親は、細川内閣総辞職後の1994年に内閣総理大臣を務めた孜(つとむ)氏。民主党最高顧問でもある14期のベテラン代議士だ。首相時代に「省エネルック」として半袖スーツをトレードマークにした。その半袖スーツを、羽田国交相も愛用する。
羽田氏は学生時代に保育士資格取得を目指し、その資格を持つ政治家だ。大きなミニバンを家族で満席にして運転する姿は、アットホームな一面を伺わせる。