港町・清水の山奥にショッピングモールが出現、若者のブランドが集まる施設内を、地元のおじいちゃんおばあちゃんたちが闊歩した。新東名のSA・PAでは、一般道側に出入口と駐車場を整備、地域住民と高速道路利用者の施設共有を目指している。
静岡市清水区の北部、小河内(こごうち)と呼ばれる集落の山間に、新東名清水PAが建設された。清水区内では“現東名”が海岸側を走るのに対し、新東名は海岸線からおよそ5km山側を貫いている。
「くるまライフ・コミュニティーパーク」がコンセプトの清水PAは、上下線共有の上下集約タイプで、一般道側からも入出場が可能なゲートが設けられていて、周辺地域住民の施設利用も可能となっている。
14日開通を前に公開された同PAは、地元の人たちで混み合った。バスで訪れた80代の女性は「山奥にこんなハイカラな建物ができるなんて……」ともらす。
地元のおじいちゃんおばあちゃんは、ビームスが手がけるカフェ「レムソンズ」1号店や、高速道路初出展となるアパレル・雑貨の「フリーズショップ」(サンエー・インターナショナル)などに興味津々のようす。
フリーズショップの関係者は「利用は高速道路利用者が9割、地元の方が1割と見込んでいるが、こうした地元のおじいちゃんおばあちゃんが孫のために、例えばキャス・キッドソンなどの若者に人気のブランドを買ってあげる、などを想定している」と話していた。
清水港が広がる清水中心部と清水PAは、国道1号・52号を通ってクルマで約40分の距離。高速道路施設としてだけでなく、地元の新たな大型商業施設として賑わいそうだ。