[復興]ものづくりは止まらない 3月20日から

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国立科学博物館、「ものづくり展」
  • 国立科学博物館、「ものづくり展」
  • 国立科学博物館、「ものづくり展」
  • 国立科学博物館、「ものづくり展」、展示会場の様子
  • 国立科学博物館、「ものづくり展」、受賞者のメダル
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 3月20日から国立科学博物館の企画展、「ものづくり展」が開催される。日本の優れたものづくりに対する社会的認知度を高めることが目的だが、3・11後初となる今回の企画展では、被災地の小中学生自身が撮影した写真の展示も行う。

 「ものづくり展」は、平成17年に創設された「ものづくり日本大賞」受賞作品を展示する、2年に1度の展示会。今回は、平成24年2月に決定された第4回「ものづくり日本大賞」受賞者とその技術を紹介する。同企画展では、経済産業省が主催、国立科学博物館が共催となり、内閣総理大臣賞と経済産業大臣賞受賞作品の実物展示および、特別賞と優秀賞のパネル展示を行う。

 また、震災復興を祈念し、東北地方の受賞者については、特別賞および優秀賞についても実物展示を行い、被災地の小中学生が撮影した写真の展示も行う。被災地の学生は、プロカメラマンの協力も得ながら、「復興に向けた希望の象徴」というテーマで撮影し、展示会場2階のホールを16枚ほどの希望に満ちた写真で飾った。

 展示された写真の中には、「ものづくりは止まらない」と題された福島県相馬市の小さな工場の写真があった。津波の被害で浸水にあった2軒の工業所は、撮影時の2011年5月にはすでに片付けられており、工場再開の希望を捉えた1枚だ。

 同時期に撮影された岩手県釜石市の釜石東中学校の写真には、支援物資の古着をリメイクする家庭科の授業風景があった。古着を給食のランチョンマットにリフォームする作業に没頭する中学生の眼差しに、復興の兆しを感じる人も多いだろう。また、同市で撮影された「絶望に向かい、希望を拾う」と題された写真には、瓦礫の中、母校を見に行く5人の生徒の後ろ姿が力強く収められていた。

 同博物館の鈴木一義氏は、「ものづくり展」を通じ、世界一厳しいといわれる品質や納期への要望に対応する日本のものづくり現場の知識、経験、技術を見てほしいという。2階に展示された被災地の小中学生が撮影した写真を見ると、世界を魅了する希望をもつのは、「希望を拾う」学生だと再認識できるだろう。

ものづくり展 MONODZUKURI EXHIBITION
会場:国立科学博物館
開催期間:3月20日〜4月8日
開館時間:午前9時〜午後5時(金曜日は午後8時まで)
入館料:常設展示入館料を含め、一般・大人が600円、高校生以下および65歳以上は無料

被災地の小中学生の写真展も、国立科学博物館の「ものづくり展」3/20から

《湯浅 大資》

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