【新聞ウォッチ】来春の採用計画、トヨタ、ホンダなど自動車「足踏み状態」

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2012年3月19日付

●65歳まで雇用企業難色 人件費を懸念「若者へしわ寄せ」(読売・7面)

●可夢偉6位、F1豪州GP(読売・22面)

●補助金で企業誘致苦境、200億円交付後、21社撤退・縮小(朝日・1面)

●夏の電力不足、自衛急ぐ企業(毎日・2面)

●HV覇権、レース場で火花、技術アピール続々投入(産経・1面)

●ベンツ新型「SL」日本投入、140キロ軽量化で燃費向上(産経・10面)

●クリーンディーゼル車、排ガス浄化技術進む、欧州ではエコカーに(東京・9面)

●東北6県へ、いらっしゃーい。観光博スタート(東京・27面)

●大卒採用12%増、来春計画、製造業伸び鈍化(日経・1面)

●「リーフ」急速充電器5倍に、日産、15年に5000基、EV普及へ利便性向上(日経・9面)

ひとくちコメント

景気の先行き動向を占う1つの指標となる企業の採用計画だが、主要企業の新卒採用計画を見る限りでは、本格回復の足音は相変わらず鈍いようだ。2013年春の新卒採用計画について、きょうの朝日と日経がそれぞれの調査結果を分析した記事を大きく掲載している。

それによると、朝日が主要100社に実施した調査では、、採用を前年より「増やす」とした企業が「減らす」とした企業の数を2年連続で上回った。ただ、企業の採用意欲は08年のリーマンショック後の大幅な落ち込みから回復を続けてはいるものの、円高や欧州の政府債務(借金)危機の先行きなどへの懸念も根強く「前年並み」が35社で最多。「未定」も前年より11社多い31社で「回復の勢いは弱い」と判断している。

一方の日経は、ほぼ全業種を網羅した大掛かりな2013年春の採用計画調査(1次集計)を発表したが、それによると、大卒採用計画数は12年春実績見込みに比べ12.1%増と2年連続の2桁増。商社をはじめ、流通・外食など海外展開を積極化する非製造業を中心に意欲が高まっているという。

ただ、製造業の伸びは鈍化。雇用規模の大きい自動車・部品関連では4.5%の増加に止まっている。このうち、トヨタ自動車が大卒は前年よりも増加するが、全体では下回る。ホンダは、大卒も抑制する。日産、三菱、マツダ、いすゞ、富士重工、ダイハツ、スズキなどは「未定」としている。

企業は優秀な人材だけを採る傾向を強めているとともに、円高修正の動きはまだ緩やかで「経営環境は厳しい」(日経)というのが現実のようである。

《福田俊之》

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