【フォード エクスプローラー 試乗】先入観を払拭する一台…川端由美

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フォード エクスプローラー
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本格クロカン走行もOKのアメリカンSUVであり、20年の歴史を誇る『エクスプローラー』。その新型が、モノコック・ボディに3.5リットルV6ユニットを搭載する…と聞いて、首をかしげる人も多いだろう。燃費重視の小排気量エンジンを採用し、オンロードでの乗り心地を重視するなど、時代の流れに迎合したのか?と。

事実、294ps/345Nmを発揮する新開発のV6ユニットの味わいは、高回転域まで回して楽しいモダーンなユニットへと大きく変化した。足周りの変化も大きい。コーナリング時に多少のロールを許容するが、危なげない走りを披露する。

5020×2000×1805mmという巨体にもかかわらず、存外、山道でも俊敏に走れる。テレインマネージメント・システムの採用により、先代モデルで可能なオフロード性能は確保されているという。実際、ぬかるんだ泥道でも、細かな石が混じったスリッパリーな坂道でも難なく登っていける。急な下り坂ではヒルディセント・コントロールを使って、ステアリング操作に集中すればいい。

内外装の質感の高まりも含め、従来のアメリカンSUVに対する先入観を払拭する一台である。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
3列目のアレンジが秀逸。女性の力でも軽々あつかえるような工夫が施されている。

インテリア/居住性:★★★★★
室内のデザインが現代的になり、質感も先代より高まった。シンクなる新コミュニケーションシステムが使いやすい。

パワーソース:★★★★
新開発3.5リットルユニットとマニュアルモードを持つ6速ATの組みあわせにより、出力はV8並を維持しつつ、従来比で燃費を20%も向上。

フットワーク:★★★★
モノコック構造の採用により、ボディの剛性感が大幅に向上。前/マクファーソンストラット、後/マルチリンクの採用により、オンロードの乗り心地は大幅改善。

オススメ度:★★★★
440万円スタートで買える7シーターの輸入SUV。237psを生む2リットル直4ターボの上陸時には、ライバルの『グランドチェロキー』同等のエントリー価格を期待。

川端由美|自動車ジャーナリスト/環境ジャーナリスト
エンジニア、自動車雑誌の編集部員を経て、現在はフリーランス。自動車の環境問題と新技術を中心に、自動車専門メディア、自動車技術誌、ライフスタイル誌、経済誌といった幅広い分野に寄稿する。各国のモーターショーや技術学会を取材する国際派でもある。

《川端由美》

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