九州電力と川崎重工業は、九州電力の山川発電所(鹿児島県指宿市)構内に小規模バイナリー発電設備を設置し、実証試験を開始する。
バイナリー発電設備は、沸点の低い媒体を熱交換器で加熱・蒸発させ、その媒体蒸気により発電するもの。従来の地熱発電方式では利用できなかった比較的温度の低い蒸気・熱水での発電が可能となる。
今回、設置する小規模バイナリー発電設備は定格出力250kWで、代替フロンを媒体に利用する。川崎重工が工場の排熱などの有効活用を目的に開発したグリーンバイナリータービンを採用しており、地熱への適用が可能になれば、地熱資源が賦存する島への適用が見込まれる。温泉水などの熱の有効活用が図れることから、これを実証する。
年内に設備を製作、据付・試運転を経て、2012年から2年間実証実験を行う計画。熱回収技術やスケール対策、腐食、経済性などを検証する。