【レクサス CT200h 試乗】非力だがフットワークは非凡…河村康彦

試乗記 国産車
CT200h
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多数の競合ひしめく欧州Cセグメントに、敢えて直球ど真ん中サイズのハッチバック・ボディで挑んだこのモデル。それは、「基本的にディーゼル・モデルを持たないこのブランドが、欧州市場を諦めていない事」を示唆する1台と言っても良いはず。彼の地での日本車全般のプレゼンスは今や“地に落ちた”という状況だが、そんな中でのこうした挑戦の姿勢自体は、高い評価に値する。
 
ただし、すでに現地からもそうした声が届いているように、その加速のパフォーマンスが少々物足りないのはちょっと残念なポイント。「150km/hは普通の速度」という世界に送り込まれるに当たっては、このモデルの1.4t級という重量+『プリウス』そのもののパワーパックという組み合わせでは、プレミアム・モデルとしてちょっと非力な印象が否めないのだ。
 
一方、非凡な仕上がりを感じさせてくれたのはそのフットワークのポテンシャル。時にそれなりの突き上げ感を覚える快適性に関してはまだリファインの余地が残るとは思うが、ハンドリング/スタビリティの能力はライバル諸車と対等に渡り合える水準。走りのしっかり感と見た目の逞しさがより上回る17インチ仕様にするか、突っ張り感の少ない乗り味を実現させた16インチ仕様にするかはちょっと悩みどころか。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

河村康彦|モータージャーナリスト
1985年よりフリーランス活動を開始。自動車専門誌を中心に健筆を振るっているモータージャーナリスト。ワールド・カーオブザイヤー選考委員、インターナショナル・エンジンオブザイヤー選考委員。

《河村康彦》

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