三菱自動車は6月13日、2012年3月期の通期連結決算業績見通しで、最終利益を前年同期比28%増の200億円とする増益予想を公表した。
同社の今期業績見通しは東日本大震災の影響で生産規模が見通せなかったため、公表を見送っていた。ただ、同社の生産は順調に回復しており、年度を通して生産の遅れなどは大きく影響しない見通し。
今年度の販売台数は、国内は景気の先行き不透明感やエコカー補助金制度の反動減で横ばいの16万4000台を予想する。
海外販売は新興国を中心とした市場の伸長や、北米市場の需要回復、昨年度から各地域で順次投入を開始したコンパクトSUVの効果で北米、欧州、アジアがともに増加する見通し。このため、国内外全体では、同9%増となる107万5000台を計画している。
売上高は、海外の新車販売の増加で同7%増の1兆9500億円となる見通し。
収益では、円高や原材料価格上昇の影響も懸念されるが、海外販売の好調やコスト低減の強化などで利益をカバー。営業利益は同24%増の500億円、経常利益が同3%増の400億円となる見通し。