クロス・マーケティングは、全国20~69歳の男女を対象に、「消費動向」に関する調査を実施した。
調査は現在の消費者の暮らしの状況を、所得・消費・行動の観点で過去と比較、景気動向判断の基礎資料とすることを目的に2009年2月から3か月ごとに実施している。
2011年4月には東日本大震災後の生活者の動向変化を観測するため、変則的に緊急調査した。定点調査としては今回が10回目。
調査結果によると北海道と震災エリアでは、震災後の4月から特にアウトレットモールやリサイクルストアの利用が大幅に増加していることが明らかになった。また、4月に上昇したプライベートブランドの購入頻度は、前回と比べて15.8ポイントマイナスと大きく低下した。
全国では、飲酒目的の外食頻度が前回調査の2月より回復した。冷凍食品の購入頻度は2月から上昇しており、飲食関連はほぼ震災前の状況に戻った。
また、震災後、全国的に趣味に費やす時間や食費の「DIの差分」は大きく低下したものの、2月水準まで回復した。
消費動向の推移を見ると、前回調査の車・旅行関連で大きく低下した自家用車のガソリン消費量、高速道路の利用頻度、国内旅行の回数が回復傾向にあるが、震災前水準にまでは回復していない。震災の影響による自動車生産台数の減産で新車の供給が遅れていることも影響している。