トヨタ自動車の豊田章男社長は9日、都内で記者会見し、新たな「グローバルビジョン」を発表した。このなかで収益基盤の強化策として、「売上高営業利益率5%、営業利益1兆円程度」の収益体質を早期に達成したいと表明した。
この収益規模は、トヨタ単体ベースの世界販売750万台、為替は1ドル85円、1ユーロ110円を前提としたもので、市場リスクや為替変動にも強い耐久力を備える体質づくりを図る。
豊田社長は「リーマンショックのような景気後退によって販売台数が2割程度落ちても収益を出し、税金を納め、雇用も確保する会社を目指したい」と、語った。
また、グローバルビジョンで示した、顧客の「期待を超えた」クルマづくりを実現するには「持続的成長をもたらす安定した経営基盤の確立が必要」と指摘し、「どのような時にも利益を出せる体質を構築したい」と重ねて強調した。