意識障害で追突、踏切事故を起こした男を起訴

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昨年12月、三重県四日市市内にある近鉄名古屋線の踏切で、踏切待ちをしていた自転車ら後ろからきたワゴン車が突っ込み、押し出された自転車と列車が衝突。3人が死傷した事故について検察庁(津地検)は21日、クルマを運転していた46歳の男を起訴した。

起訴状によると、問題の事故は2010年12月30日の午後1時30分ごろ発生した。四日市市羽津町付近にある近鉄名古屋線の踏切で、踏切待ちをしていた3台の自転車に対し、後方から進行してきたワゴン車が衝突、自転車を押し出すような状態で踏切内へ進入し、直後に通過した下り急行列車(近鉄名古屋発/伊勢中川行き、6両編成)と衝突した。

この事故で自転車に乗っていた40歳の男性と、中国籍を持つ23歳の男性が全身強打で死亡、中国籍を持つ22歳の男性が打撲などの軽傷、クルマも横転し、運転していた同市内に在住する46歳の男も頭部打撲の軽傷を負った。

事故直前、男のクルマが急加速や減速を繰り返すなどの様子は後続車の運転者が目撃。調べに対して男は「記憶にないが、自分がやってしまったのだろう」などと供述していた。

さらに調べを進めたところ、男にてんかん発作の症状があり、意識を突然失うことがあることが判明した。2007年8月ごろから投薬による治療を続けていた。医師からは「クルマの運転を控えるように」と指導されていたという。

検察では「事故は運転中の意識障害が原因で発生した」と判断。「医師の指導がありながら、男が運転を控えるなどの注意義務を怠ったことで事故につながった」として、21日までに男を自動車運転過失致死傷罪で起訴した。

《石田真一》

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