トヨタ自動車は5日、2011年3月期の連結業績予想を上方修正して発表した。営業利益は8月時点から500億円多い3800億円、純利益は100億円上方修正の3500億円とした。
下期の為替レートは1ドル=82円、1ユーロ=110円の円高方向に見直し、通期では営業損益段階で3200億円もの減益要因となる。通期予想を上方修正したものの、下期の営業利益は600億円弱にとどまる。
輸出採算悪化などの直撃を受けるトヨタ単体では下期だけで約3400億円の営業赤字を見込み、通期では4900億円に膨らむ。
東京で会見した小澤哲副社長は、「1ドル=82円の前提で、下期600億円の連結営業利益確保は、国内生産300万台を維持する最低の必要条件となる」とし、この利益水準を「何としても達成したい」と重ねて強調した。