国内最高峰の自転車ロードレース「ジャパンカップサイクルロードレース」を制したダニエル・マーティン選手らTeam Garmin-Transitionsの祝勝パーティ「Cutting Edge」が東京都内で催された。
会場となった渋谷区千駄ヶ谷のジャスミン食堂に集まったのは、チーム関係者やインターネットで募集されたロードレースファン。パーティはGARMIN社正規代理店であるいいよねっとの真鍋陽一代表による乾杯の音頭でスタート。
司会はJ-WAVEでDJをつとめるほか、自転車ファンにはスポーツ専門チャンネル「J SPORTS」で放送されるツール・ド・フランスの実況でおなじみのSascha(サッシャ)さんが行なった。Saschaさんはジャパンカップでも栃木放送(AMラジオ)で実況を行っており、パーティ会場でも巧みに選手紹介やインタビューを行った。
前日に宇都宮森林公園の周回コース(計151.3km)で争われたレースでは、後半にTeam
Garmin-Transitionsが支配権を握り、残り37km地点でダニエル・マーティン選手が独走。2位に57秒もの大差をつけてゴールした。そのジャパンカップを振り返り、優勝したダニエル選手は「コースは難しく、残り3周で逃げ始めてからは、壁(古賀志林道の登り坂)に向かってケイデンス(ペダルを漕ぐ速さ)を上げて全力で走った。特に最終ラップでの登りは辛かった。ゴール後のインタビューでは、アタックが早すぎたかも、と言ったが、もともとアタックは早めにかけて、1人で長めに走るつもりだった」と語った。
また今回のチーム戦略について、現役時代にジャパンカップを走ったことのあるジョニー・ウェルツ監督は、「(ダニエルが追いつかれた時に備えて)もちろん第2の作戦は考えていた。しかし2位集団には、強力なライバルとなるサクソバンクやミルラムの選手が1人ずつしか残っておらず、その一方で我々には(トーマス・ピーターソンとティモシー・ダッガンの)2人が残っており、うまく集団のペースをコントロールできた」とコメントした。
パーティ会場では、ダニエル選手のマシンに装着されていたガーミンのGPSサイクルコンピューター『Edge』のデータがスクリーンに映し出され、サポートスタッフがダニエル選手のペースを解説。ケイデンスの変化について、ダニエル選手が説明を加えるなど、Edgeデータの活用方法がデモンストレーションされた。
優勝したダニエル選手はアイルランド出身、1986年生まれの24歳。今年はポーランド最大のレース「ツール・ド・ポローニュ」でも総合優勝しており、今後はツールなどのメジャーレースでも活躍が期待される若手だ。パーティの合間に、来年の目標について尋ねると、ダニエル選手は「特にどのレースで、ということはない。参加するレースで勝利を収めることが目標だ」と謙虚に抱負を語った。