ITSジャパンは12日、都内で記者会見を開き、2013年に東京で開催されるITS世界会議の日本組織委員会設立を発表した。
ITS世界会議は、ITSに関係する世界各国の産官学の団体が参加して講演やシンポジウム、技術展示等をおこなう国際会議。1994年にパリで第1回が開催されて以来、ヨーロッパ、アジア・太平洋地域、北米の順番で毎年持ち回りで開かれている。今年は10月25日より韓国・釜山でおこなわれる。
ITSジャパンでは、東京大会の開催を3年後に控え、日本組織委員会を立ち上げた。組織委員長にはITSジャパン会長の渡邉浩之氏(トヨタ自動車技監)が就任し、副会長は東京都知事の石原慎太郎氏が務める。
委員長に就任した渡邉氏は記者会見の席上で挨拶に立ち、「(2004年の)名古屋大会から6年が経過し、東京大会まであと3年という時期に差し掛かっている。無線通信やインターネットの技術の進展は目覚ましいものがある。クルマや人が交通インフラとネットワークされ、交通社会が大きく変容する。この変化の中心にあるのがITS。交通社会でイノベーションを起こし、ひとびとに活力を引き出すとともに、経済の活性化に貢献させていきたい」と抱負を述べた。
さらに渡邉氏は、東京で開催する意義について「東京は世界を代表するメガシティと呼ばれており、道路交通と鉄道交通、さらには海運、航空の複合・統合的なITS交通システムが形成され、そのさらなる高度化が計画されている。東京のITSがアジアの都市の持続的な発展に資することが期待されている」と述べ、東京がアジア大都市のITS導入モデルケースとなることへの期待を寄せた。
記者会見の後、会場を移して日本組織委員会のキックオフミーティングが開かれた。3年後のITS世界会議・東京大会に向け、本格的な準備段階に入った。