日本精工は、自動車用変速機向け円すいころ軸受の摩擦損失を従来製品より20%低減する「樹脂保持器付き次世代円すいころ軸受」を開発した。
新製品は、内部空間の極小化により、軸受内部への不要な潤滑油の流入を防止し、攪拌抵抗を抑制する。また、保持器内部にオイルプール(油溜め)を設け、ころ摺動部へ潤滑油を安定供給し、潤滑性能を向上する。これらによって摩擦損失を従来製品と比べて20%低減するほか、潤滑油の低粘度化、少油量化できる。同社独自の解析技術を使って強度も確保している。
保持器の材質には、使用環境・用途に合わせ、ナイロン66樹脂、ナイロン46樹脂、添加剤、高温に対する耐力が高いL-PPS樹脂の3種類をラインナップした。
同社では新開発品が燃費向上に貢献する高機能製品として拡販を図り、2015年に売上10億円を目指す。