三洋半導体は、1直リチウムイオン電池の残量を高い精度で検出できる電池残量計測ICを開発した。
携帯機器や自動車関連などに採用拡大が見込まれているリチウムイオン電池は、残量を正確に表示するニーズが高まっている。同社が今回開発した電池残量計測IC「LC709201F」は、1直リチウムイオン電池を採用する携帯機器向けで、業界トップクラスの精度プラス・マイナス3%を実現するとしている。
電池残量検出には、高精度だが外付け抵抗が必要でコストの高い「センス抵抗方式」と、低コストだが精度がプラス・マイナス10%程度と低い「センス抵抗レス方式」がある。今回の開発品は、電池温度や電池電圧の測定値に独自の補正技術を施すことで、残量誤差を低く抑え、高精度で低コストを両立したとしている。
また、電流未検出時の消費電力は15μAで、他社同等クラスの製品と比べ4分の1に抑えた。低消費電力で、電池の持ち時間への影響を低減できる。
開発品は9月からサンプル出荷を開始する。生産計画は月産100万個。サンプル価格は150円。