個人的には何これ? って感じのデザインだけど、デザインは独創性が命だからほかのどのクルマにも似ていないのは良いと思う。
『ジューク』のデザインが分からないのはお前がジジイだからと言われたが、日産が発表した初期受注を見ると年齢の高いユーザーがけっこう買っている。しかも台数的にも好調で、これは一体!? ますます分からないクルマだ。
文句を言いたいのは横滑り防止装置。西洋人向けには用意しながら、日本人向けにはオプションすらしないというクルマ作りは、日本に由来する自動車メーカーのやることじゃない。
さらにジュークの特徴というセンターコンソールのデザインや、インテリジェントコントロールディスプレーなど、いずれも左ハンドル車用のものを国内向けの右ハンドル車に装着している。日本で売りたいなら右ハンドル車をきちんと作れといいたい。
基本プラットホームがコンパクトカー用のものなので、SUVとしては比較的軽く作られていて、デュアルインジェクターなどを工夫を凝らした1.5リットルエンジン+CVTの組み合わせでけっこう良く走る。シャシー系や音振などはもう少し入念な作り込みが欲しい。
■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★
松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。