パナソニックは14日、オランダのデルフト工科大学と大阪産業大学のソーラーカーレース出場チームに3.1Ahの高容量リチウムイオン電池セルを提供すると発表した。
両チームは7月31日、8月1日に鈴鹿サーキットで開催される「2010ドリームカップソーラーカーレース鈴鹿」にパナソニックのリチウムイオン電池を搭載したソーラーカーで参戦する。
ドリームカップソーラーカーレース鈴鹿は、1992年から開催されているFIA国際自動車連盟公認の国際レースで、大学や企業などが広く出場している。1周5.8kmのコースを4時間・2ヒート制の8時間で周回数を競う。今年は総勢84チームが出場する予定。
ソーラーカーは、ソーラーパネルで発生した電気エネルギーをモーターに供給して走るとともに、余った電気エネルギーは電池に蓄電する。電気エネルギーが不足した場合には、この蓄えた電気エネルギーを供給することができる。
パナソニックが両チームに提供するのはこの蓄電のためのリチウムイオン電池で、円筒形の18650サイズ。独自のニッケル系正極を採用した業界最高レベルのエネルギー密度を持ち、高容量で軽量なため、駆動時間が長く、電池パックの軽量化につながる。
ソーラーカーに搭載する電池には重量制限があるため、高容量で軽量なことが両チームから評価され、採用された。
同社のリチウムイオン電池を搭載した東海大学のチャレンジセンターチームは、オーストラリアで開催された「ワールド・ソーラー・チャレンジ」で優勝している。