テスラモーターズ、株価の下げ止まらず

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6月29日に米ナスダックに上場した米EVベンチャー、テスラ・モーターズ(ナスダック銘柄シンボルはTSLA)。初日終値は公開株価17ドルを大きく上回る23.89ドルの高値をつけたが、翌日から緩やかな下落が始まり、その後アメリカ株式市場全体の不調のあおりもあって下げが止まらず、独立記念日を挟んだ週明け6日にはついに公開株価割れの16ドル11セントの値を付けた。

上場初日の29日、注目の初値は19ドル。終値は23.89と公開価格の17ドル、及び仮条件レンジ14~16ドルを大きく上回る高値をつけた。また当初予定の発行株式数1110万株を約2割増しの1330万株に引き上げたことも、公開前日の28日に米証券取引委員会(SEC)へ提出された書類により明らかになり、この時点の株価で換算するとテスラ・モーターズはIPOにより約2億2600万ドルを調達したことになる。

テスラ・モーターズIPOにまつわり、もう一点気になっていたことがある。トヨタの持株比率だ。さる5月20日、同社はトヨタ自動車との業務提携を発表しており、この際トヨタは今日公開されたテスラ・モーターズ社株と引き換えに同社への5000万ドルの出資に合意したと伝えられた。発表時はIPO前ということで、5000万ドルに対し何株、何%の保有となるのか、またどのタイミングでの株価により株式取得を行うのかなどの詳細は明らかにされていなかった。

テスラ・モーターズに問い合わせたところ、トヨタのテスラ株取得数は7月2日の終値を元に算出する取り決めになっていたとのことで、これはちょうど7月1日、テスラ『ロードスター2.5』発表の翌日にあたる。この日の終値は19.20ドル。トヨタの出資額5000万ドルから換算すると持株は260万4166株で、テスラ関係者によるとこの持株数はテスラ株全ての約3%にあたるとの回答を得た。

同社は2003年の創業以来赤字経営が続いており、今3月末の決算では約3000万ドルの赤字を計上している。早くとも2年後の2012年に市場投入が予定されている量産モデルEV『モデルS』発売まで黒字転換の見込みはないとされていることもまた広く伝えられている。

テスラ・モーターズは操業を停止していたトヨタと米ゼネラルモーターズ(GM)の旧合弁工場NUMMIの土地や建物の一部を4200万ドル(約38億円)で購入している。今、この地でのモデルS生産開始へのシナリオへと注目が推移している。

《ケニー中嶋》

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