BASFコーティングスジャパンはアジア・パシフィック地域の2010年最新カラートレンド予測を発表した。これは2〜3年後の自動車を中心とした幅広い工業製品に共通するトレンドであるという。
毎年発表しているこのカラートレンド予測の2010年のテーマは動詞の“Be”である。これは、景気低迷の中ではあるが、徐々に生活者は前向きに動き始めており、そのことから動詞の“Be”の意味、〜であれという意味を込めているという。その大きなテーマを軸に4つの小テーマを設け、全て“Be”という動詞を付けて、“Be Sympathetic”、“Be Eternal”、“Be Passionate”、“Be Edgy”とした。
最後のテーマである“Be Edgy”は「尖ったような個性的、個性を表現しましょうということで、個性的であれという意訳にしています」と、カラーデザインセンターアジア・パシフィックグループマネージャーチーフデザイナーの松原千春さんはいう。
「通常だと少し行き過ぎた感じや、いままであり得なかった、少し非常識だったり、あるいはタブーだったりした価値観を、それらを否定するのではなく、自分が良いと思えば自己表現に使っていこう、という意味を込めています」
「少しネガティブな印象の“無秩序”や、“自己の開放”といった意味も含めてこのテーマにしています」
具体的には、「視覚的に一体感、重量感を感じるようなカラー。また、不思議な魅力を感じるようなカラー、何ともいえない、表現できないような魅力が、目で見たときにあるような塗料を目指しました」という。
提案の中には、グレーや、あずきっぽい色などをソリッドにして少し汚したように仕上げた色があり、「こういったカラーや見え方が若い男性にはカッコいいと感じるのではないかなと思います」。
また、「カッパー系の色の革のお財布があったりします。そんな革のように見える塗料がどうにかして出来ないかと。オレンジだがそんなに鮮やかではない、そう濁ってもいないという革の風合いを、目で感じてもらえるように作りました」と、新しい価値観を提案した。