【北京モーターショー10】上海汽車のEV、残る課題は価格

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世界の自動車業界関係者の注目を集める北京モーターショー2010(2010 Beijing International Automotive Exhibition)。上海汽車ブースのステージ上には、コンパクトな純EV車のコンセプトモデル『E1』が置かれている。

E1の電気モーターや出力制御装置など、EVの心臓部にあたるメインモジュールのすべては、上海汽車独自のテクノロジーを用いて試作されたという。ボンネットには小さい面積ながら、太陽電池らしきものが装備されていた。動力に使えるほどの出力は到底得られそうにないが、駐車中の微小な消費電力をまかなうことはできるかもしれない。

駆動方式はFWD(前輪駆動)。バッテリーはオリビン酸リチウムイオン電池とあることからBYD製と思われるが、ソニーのサンプル品の可能性もある。容量は三菱自動車のEV『i-MiEV』と同じ16kWh。モーター出力も連続27kW、最大47kWと、これまたほぼ同じスペックである。車両重量は1040kgと、アイミーブの1100kgより若干軽く仕上がっている。航続距離は中国の測定モードで135kmと、これまた十分だ。

上海汽車はこのE1をベースに市販モデルを開発し、2012年に発売すると公言している。作ることは十分に可能であろうが、気になるのは価格。どの程度コストダウンを進めてくるかが注目される。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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