鉄鋼スラグを利用した海洋環境修復の実証実験

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神戸製鋼所と神鋼スラグ製品、神鋼建材工業は、鉄鋼スラグを利用した海洋環境修復の実証実験を展開している。

3社は昨年7月から、従来の鋼製魚礁に、鉄鋼製造工程で副産物として生成する鉄鋼スラグを組み合わせた鋼製藻場魚礁を西島(兵庫県姫路市)に近い海域に1か所設置し、海藻の育成・漁場環境の改善を目的とした調査研究を開始した。すでに魚礁沈設後、半年程度で藻類の繁茂や魚の回遊が見られるとしている。

鉄鋼スラグは主にセメント用原料や道路用路盤材に利用されてきたが、この中に含まれる鉄分やミネラルなどの栄養分により海藻が繁茂するなど、海洋環境の修復に効果があることが確認されている。

そこで兵庫県は、資源循環型社会の推進や産官学の協力・連携による調査研究する「ひょうごエコタウン推進会議」に、環境保全・修復材料としての鉄鋼スラグを陸域、海域で有効に活用するための方策を検討する「鉄鋼スラグの利用拡大研究会」を2008年に設置した。実海域での実証試験を通して、兵庫県での鉄鋼スラグを活用した環境改善モデルを推進している。

この実証試験の一環として、神戸製鋼グループは、鉄鋼スラグを組み合わせた鋼製藻場魚礁を家島群島の西島近くの海域に1か所設置し、海藻の育成・漁場環境の改善を目的とした調査研究を開始している。3年間の実証試験終了後、成果について取りまとめる。

《レスポンス編集部》

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