GMは26日、カナダにおける生産体制の再編プランを公表した。小型クロスオーバーのシボレー『エクイノックス』とGMC『テレーン』の販売好調を受けたものだ。
現行エクイノックスは2009年1月、デトロイトモーターショーでデビュー。その兄弟車が、4月のニューヨークモーターショーで発表されたGMCテレーンだ。両車は、新開発の直噴2.4リットル直列4気筒エンジン(182ps)を搭載し、EPA(米国環境保護局)高速燃費12.75km/リットルというクラストップの燃費性能を実現。現地では、トヨタ『RAV4』、日産『ローグ』、ホンダ『CR-V』などと競合する。
エクイノックスとテレーンの米国販売は好調。2009年10 - 12月の2車種合計セールスは、カナダで前年同期比100%増、米国で128%増と伸びている。それを受けて、今回GMは両車の増産体制に踏み切る。
現在、エクイノックスとテレーンは、CAMIオートモーティブインクで生産中。CAMIは1989年、GMとスズキの折半出資によって設立。2008年まで、スズキの北米向け中型SUVの『XL-7』を組み立てていたが、現在スズキ車は生産しておらず、エクイノックスとテレーンのみが作られている。
GMはCAMIの車体プレス工場を拡張し、エクイノックスのボディを増産。このボディは、オシャワ工場へ送られ、塗装と最終組み立てを行う。オシャワ工場ではシボレー『インパラ』を製造しているが、1シフト追加して3シフト制とし、エクイノックスの生産に備える。また、CAMIでは、テレーンの増産も行う。
オシャワ工場では10月までに、新しい製造ラインを完成させ、一時帰休中の約600名を再雇用。GM北米部門のマーク・ルース社長は「CAMIとオシャワ工場の再編プランは、顧客のニーズに沿ったもの」と述べている。