シトロエンの名車、SM…デビュー40周年

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シトロエンは11日、『SM』がデビュー40周年を迎えたと発表した。

シトロエンSMは、1970年3月のジュネーブモーターショーでデビューを飾った。「最も高性能なFFクーペ」が開発目標として掲げられ、当時提携関係にあったマセラティ製エンジンを搭載したのが特徴だ。

2670ccの排気量を持つV型6気筒エンジンは、最大出力178ps/5500rpm、最大トルク23.7kgm/4000rpmを発生。5速MTを駆使して、1490kgのボディを220km/hまで加速させた。この性能は、当時のFF車としては世界トップクラス。実際、1971年のモロッコラリーでは優勝を果たし、SMの高性能ぶりを世界に知らしめた。

2+2シーターのクーペボディは、未来的なデザイン。メカニズム面では、シトロエンの名車『DS』と同じ、ハイドロニューマティックサスペンションが採用され、その乗り心地は「マジックカーペット」と称された。

また、速度感応式パワーステアリング、油圧ブレーキ、ヘッドランプのオートレベリング機能など、当時としては画期的な機構を導入。1972年にはエンジンをインジェクション化。1973年には北米向けの3.0リットルエンジンが加わり、1975年まで生産は続けられた。当時、フランス大統領専用車として、4ドアのオープンモデルが製作されたことでも知られる。

現在では、米国のコメディアン、ジャイ・レノ、ローリング・ストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツ、俳優のグラハム・グリーンやリー・メジャースなど、有名人にもシトロエンSMのファンは多い。40年を経た現在でも新鮮に映るそのスタイリングに、魅了されているのだろう。

《森脇稔》

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