NTNは、ガソリンエンジン車やハイブリッド車のトランスミッションに用いられるスラストニードル軸受の回転トルクを50%低減した「低トルクスラストニードル軸受」を開発した。
新製品は、スラストニードル軸受の2つの回転トルク発生要因に着目、軸受の内周・外周で「ころ」の走行距離が異なるために発生する「ころと軌道輪の滑り損失」を低減するため、フルクラウニングころを採用して、ころの軸方向接触長さを短縮、内外周の走行距離差を減少させた。また、ころと保持器の滑り損失を最小化するため、ころ端面を円弧形状にするとともに、接触する保持器側の接触面の加工精度を向上させ、平滑化して周速の遅いころ端面の中心で保持器に接触するようにした。
これら損失の低減により、運転時の軸受部温度上昇を低減する効果もあるとしている。