マレーシアのブフォーリ(BUFORI)モーターカンパニーは2日、ジュネーブモーターショーにおいて、新型サルーンを公開した。そのネーミングは、『ジュネーブ』だ。
ブフォーリ社は1986年、KHOURI三兄弟によってオーストラリア・シドニーに設立。おもに1930年代風のクラシックスポーツカーを生産してきた。1992年、本社や工場など会社の主要機能を、マレーシア・クアラルンプールへ移転。2.7リットルV型6気筒をミッドシップに積む『La JOYA』など、オリジナルスポーツカーを、年間300台規模で生産している。
2009年11月には、『CS』を公開。コンパクトな2ドアスポーツカーで、2.0リットル直列4気筒ターボを搭載。モノコックボディには、カーボンファイバーやケブラーが使用され、軽量かつ高剛性に仕上げられた。このブフォーリCSのレーシングバージョン、『BMS R1』が2009年11月、マカオGTカップに参戦している。
そんなブフォーリ社の最新作が、ジュネーブ。コードネーム「MK VI」として開発されてきたモデルの市販版だ。その特徴は、非常にクラシカルなデザインにある。前後のフェンダーラインをつなぐランニングボードが目を引く。ヘッドランプやウインカーは、独立した丸型3連とし、ヘッドランプはキセノン式。ボディの素材には、カーボンファイバーやケブラーが使用される。
室内はウッドやレザーをふんだんに使用し、モダン&クラシックを表現。リアドアは逆ヒンジで開閉し、高い乗降性を実現する。後席は独立2座で、ピックニックテーブルやタッチスクリーンモニターを装備。センターコンソールには顧客のオーダーにより、冷蔵庫、ミニバー、エスプレッソメーカーなどがセットできる。
エンジンは6.1リットルV型8気筒で、最大出力430ps、最大トルク58kgmを発生。駆動方式はFRで、0-100km/h加速は6秒、最高速は260km/hの実力だ。オプションでスーパーチャージャーが用意され、最大出力は560ps、最大トルクは70.3kgmへ引き上げられる。
ジュネーブは、フルオーダー方式で販売。生産は6月からクアラルンプール工場で開始され、年内には第1号車を納車する計画だ。ハンドメイドとなるため、1台生産するのに約6000時間かかるという。販売エリアは欧州、アジア、中東、北米などを想定している。
ブフォーリ社のAnthony Khouri会長は、「美しい都市、そして今回のモーターショーにちなんで、ジュネーブと命名した。ジュネーブはブフォーリにとって、重要なマイルストーンとなるモデル」と語っている。