【東京マラソン2010】完走率などから見る…実は、障害者のほうがすごい

自動車 社会 社会
ランナー3万5028人がスタート。やる気になれば走れるものです。(C)東京マラソン
  • ランナー3万5028人がスタート。やる気になれば走れるものです。(C)東京マラソン
  • ラストランナーをフィニッシュ地点で迎える石原都知事(撮影=石田信一郎)
  • 優勝を飾った藤原正和選手(撮影=石田信一郎)

男女合わせて3万5028人が出走した東京マラソン。そのうち完走者は3万3105人だった。完走率にすると94.5%。制限時間に間に合わなかったのは20人に1人だった。雨に濡れ、寒さや疲労と戦いながら、それだけのランナーが走破できてしまうことは驚きだが、その内訳を見ると、もっとすごいことがわかった。

東京マラソンでは視覚障害者や知的障害者が10kmの部に参加している。男女視聴覚障害者と男女知的障害者、それに男女臓器移植者が総勢173人が参加したが、いずれの部門でも完走率100%で、1人も脱落することがなかった。男女一般の部門の10kmには総勢2763人が参加。完走率は99.1%、24人が脱落した。マラソンに臨む意気込みが、若干違うのだろうか。

フルマラソンに参加した障害者は車いす部門だけだが、これもすごい。優勝した山本浩之選手の記録は1時間35分19秒。一般優勝者の藤原正和選手の記録(2時間12分19秒)を37分も上回る。しかも、車いす男子は上位10位までが、藤原選手より早かった。車いす女子の優勝者、土田和歌子選手も1時間38分29秒と、やはり一般男子よりはるかに早い。ただ、男女出走者20人中の完走者は12人と完走率は低く、女子は3人のうち2人がリタイヤ。過酷さを物語っていた。

東京マラソンでは、外国籍のランナー完走率もカウントしている。国内でも大人気のマラソンゆえに、今のところ外国人参加者の割合は全体の10%までに抑えられている。そのため外国人の出走者は総勢2639人。完走者は2509人(95.1%)。過去3回の大会で外国人招待選手が優勝を独占してきたアスリートの状況とは、少し違っていた。

東京マラソンは定員3万5000人に対して約31万2000人(競争率8.9倍)が応募。来年も変わらない人気が見込まれている。

《中島みなみ》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集