日本郵船と三菱重工業は24日、海上輸送でのCO2削減策として共同開発した空気を船底に送り込み泡の力で船舶と海水の摩擦抵抗を低減させる「空気潤滑システム」の実証実験を開始すると発表した。
ブロア(送風機)方式による同システムの恒久的運用は世界初の試みとなり、CO2を約10%削減する効果を見込んでいる。実験を行うのは日本郵船グループの日之出郵船が運航するモジュール運搬船で、3月31日と11月下旬に竣工する。
モジュール運搬船は大型船の中では幅広で喫水が浅いのが特徴で、水圧が比較的小さく船底に空気を送りこむ際の送風機の必要電力量が小さくなることと、船底が平らで幅広のため、送り込んだ空気を船底部分に滞留させやすいことから、実証実験としてCO2削減効果の検証をしやすいと判断した。