ホンダは2月第一週から第二週にかけて雪上体験イベントを実施した。その中で2008年末に販売を開始した小型ブレード除雪機『ユキオス SB800』の販売台数が、今シーズンだけで既に2000台を超えていることを明らかにした。
当初は年間で1500台を販売する計画だったが、20万円強という価格とレバー操作のみの簡単操作が人気となり予想を大きく上回った。
ユキオスは手押しタイプの小型除雪機で、雪を飛ばさずに除雪ができるため、狭い歩道や隣家に接した場所などでの使用に適している。前進・後退レバーとクラッチレバーだけで操作でき、速度調節も簡単。もちろん力を入れる必要は殆どなく、力強くグイグイと雪をかき分けてくれるのは何より楽しい。
同社に寄せられたユーザーの声によると「駐車場の消雪パイプの融け残りや、除雪車が置いて行った雪の塊の片付けが『ああ、疲れた!』から『ああ、楽しかった!』に変わった」としており、楽しみながら除雪ができることが好調な販売のひとつの要因となっていることは確かなようだ。
同社広報は「比較的雪が少ない地方や一般個人宅、住宅密集地などで支持されている。不況のあおりもあり、低価格モデルの需要の高まりも好調の後押しとなっているのでは」と語る。
また、従来より販売しているハイブリッド除雪機6モデルについても2009年度は1月末までで3800台強、累計販売台数は約5万台と安定した売れ行きを続けている。ハイブリッド除雪機は、除雪部をエンジンで駆動しながら発電、キャタピラ部分をモーターで動かすというもの。モーターのみで走行できるため、夜間や早朝の出し入れ、屋内での走行時に非常に便利だ。
エントリークラスの『HSS1170i』でも54万6000円と決して安くはないが、同社関係者は「耐用年数は10年以上、中古市場も値崩れしにくく安定しているので実は額面以上にお買い得だと思います。より高価な大型機についても中古市場が安定しているため、買い替え層も意外と多いんですよ」と語った。