【トヨタ iQ 130G 試乗】やはり1リットルがお似合い…河村康彦

試乗記 国産車
iQ 130G
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スターターモーターが発する安っぽいノイズには興ざめなれど、アイドリングのスムーズさはやはり3気筒ユニットを積む1リットルモデルとは大違い。「なるほど、これはなかなか良さそうだ」と期待を持ったものの、いざスタートを切ってみれば今度はガッカリ。

というのも、エンジンノイズのキャビンへの侵入具合が予想をしていたよりも遥かに大きかったため。停まっていると静かでも、実際に走りだしたら1リットルモデルとたいして変わらないじゃない…。

もちろん、グンとパワーアップも果たしているので、上り坂での余裕度は1リットルの比にはならず。一方で、そんな加速力のアップに対してブレーキ踏力に対して発生される減速Gが物足りないという思いは、1リットルモデルでは感じなかった事柄。

ホイールベースに対して相対的にトレッドが“超ワイド”なのでコーナリング能力は想像以上に高いし、そんな短いホイールベースからすればピッチング挙動がなかなか良く抑えられているのに感心をする…というのは、1リットルモデルでも印象に残ったiQならではの特徴的フットワーク・テイスト。でも、タイヤサイズが同じでも路面凹凸を拾った際のばね下ドタバタ感が強まったように思えたのはどうして?

総合的に判断すると、iQは「やはり1リットルエンジンの方がお似合い」という印象否めず。これで3気筒ゆえのアイドリング時の“ポコポコ振動”さえ解消してくれれば、個人的にもより魅力を感じるのは1リットルモデルで決定なのに。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

河村康彦|モータージャーナリスト
1985年よりフリーランス活動を開始。自動車専門誌を中心に健筆を振るっているモータージャーナリスト。ワールド・カーオブザイヤー選考委員、インターナショナル・エンジンオブザイヤー選考委員。

《河村康彦》

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