出光興産は、ブラジル・サンパウロに潤滑油の販売会社「出光ルブサウスアメリカ」を設立し、2010年1月1日から営業を開始する。
南米地域の中核であるブラジルは、2007年度のオートバイ生産台数が世界4位の170万台、自動車生産台数は2008年度に世界6位の320万台に達するなど、モータリゼーションの波が押し寄せている。
現在、ブラジルの潤滑油需要は日本の約7割にあたる140万キロリットルで、同社では、今後の経済成長を踏まえると、環境性能を持つ自動車用、工業用を中心とする高機能潤滑油の需要が大きく成長すると判断した。
従来、同社は、南米地域の潤滑油の供給を日本、米国からの輸出と、イピランガ社、トタールブラジル社、トタールアルゼンチン社による製造委託で対応し、関係会社である出光ルブリカンツアメリカが米国から販売・技術面でサポートしてきた。
今後は、現状の製造委託先との関係を継続しながら、出光ルブサウスアメリカが現地の販売体制を再構築して顧客サービス向上を図り、ブラジル、アルゼンチン、ペルー、チリなど南米諸国での販売を強化する。新会社では2015年に売上高21億円を目指す。