【GARMIN nuvi1480 インプレ】ハイエンドの品質感と、さらに洗練されたUI

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GARMIN nuvi1480
  • GARMIN nuvi1480
  • ワンセグ用アンテナは本体右側に内蔵される
  • 背面には電源共有用のミニUSB端子と、GPSアンテナ用の接続端子が配置される。通常使用であれば外部GPSアンテナを利用しなくても、十分な精度が得られる
  • GARMIN nuvi1480
  • 目的地設定時は左下に案内中止と迂回路探索のアイコンが現れる
  • GARMIN nuvi1480
  • GARMIN nuvi1480
  • 交差点拡大図の表示にも対応

日本初のオンラインGoogle Maps検索を実現

11月18日、GARMINの最上位モデル、『nuvi1480』が発売された。5インチ液晶に4GB内蔵メモリを備え、Bluetoothユニットを内蔵してBluetoothケータイを介したパケット通信に対応した。

国内で販売されるナビとしては初となるオンラインでのGoogle Maps検索や天気情報などの取得を実現したほか、自車の燃費記録を管理したりドライブごとの燃料消費を確認できる「ecoRoute機能」、ワンセグ、MP3プレーヤー、ピクチャービューアなどのハイエンドにふさわしい多彩な機能群を揃えた。もちろん、nuviの特徴のひとつである海外マップソースにも対応している。

今回は、実際の使用に先だって、本体や画面のUIまわりのファーストインプレッションをお届けする。

◆nuvi最大のボディ

本体寸法は、幅137mm x 高さ86mm x 厚さ18mmとこれまで日本で販売されてきたnuviの中では最大サイズ。ツヤ出しブラックのボディは08年に登場の『nuvi900』との共通性を感じさせる。5インチの大型液晶、ワンセグチューナーやステレオスピーカーの搭載により本体重量は260gに達した。海外の出張でnuviを利用する機会の多い記者としては、ワンセグを省いてもいいので200gそこそこの軽量ボディを実現してくれると嬉しいのだが…。“小型・軽量”と呼ぶには少々辛いが、店頭に並べた際の品質感・存在感という点では、国産家電ブランドのPNDに伍するボディになった。

スイッチ・端子類の配置だが、まず電源スイッチはnuvi250以降のスライド型からボタン型に変更となった。本体上部にアンテナと電源スイッチ、右側面にはバックカメラの映像入力と音声用のミニジャック、背面には電源供給/PCとの通信を兼ねるミニUSB端子と、ワンセグ用の外部アンテナ端子が置かれている。なお、取り付けベースは従来機種と共通なので流用が可能だ。

◆利用頻度に応じてアイコンの大きさや配置に工夫

まず電源をON。注意画面のあとに出てくる、目的地検索と地図表示のアイコン表示はnuviならではのシンプルなもの。nuvi900と同様に、画面下に各種設定や機能を操作する「ツール」や「音声」、「ワンセグ」機能を起動する小アイコンが配置される。Bluetoothでケータイと接続していれば「電話」アイコンも表示され、画面上のグレーのバー部分にはBluetoothのロゴが表示される。

同じくバーの部分にはバッテリー状態とGPSの補足レベル、現在時刻、そして使用モード(自動車・自転車/徒歩・トラック)が表示される。それぞれのアイコンをタッチすれば詳細を見ることができる。利用頻度に応じて大きさや配置が工夫されており、なかなか合理的な画面構成と言える。

各種のアイコン類は、デザインが一新され、画面遷移はよりグラフィカルなものとなった。これまではアイコンをタッチするたびに単に画面が切り替わるだけだったが、たとえば目的地検索>ジャンル検索>宿泊施設…と階層を掘っていく場合には右からのスライドイン、逆に戻っていく場合には左からのスライドインと、どういう操作をしたかが直感的に把握できるようになっている。

画面外のアイコンも、タッチでなめらかにスライドするし、3D画面での案内時のズームインはよりスムーズになっている。このあたりは、iPhoneに代表されるスマートフォンの洗練されたUIをGARMIN流に消化して練り直したと解釈できる。

◆ちょっと重い地図描画

地図表示は従来モデルと同様だ。3D/ノースアップ/トラックアップ(ヘディングアップ)の3種から選ぶことができ、幹線道・主要道・細街路でそれぞれ明確に色分けがなされている。地図の拡大/縮小もズームイン/ズームアウトのアニメーションで表現されるようになっている。

ちょっと気になったのは、地図のスクロールやズーミングで重さが感じられること。実際にナビをさせている時には画面を直視しないのでそれほど気にならないのだが、nuviを地図代わりにスクロールさせながら調べようというときに、この重さが気にかかる。画面が大きくなったとは言え、従来モデルの『nuvi205W』やnuvi900と同じWQVGAの解像度なので描画の負担が大きくなってはいないはずだが、アニメーション表示の多用によりフレームレートが増えたことが影響しているのだろうか。

ワンセグやBluetoothをオン・オフで試してみても、描画スピードにそれほど変化は感じられなかった。他の機能がボトルネックになっていないということは、ソフトウェアのチューニングで改善される可能性が高そうだ。GARMINの持ち味であるバージョンアップによる改良に期待したい。

◆自車アイコンのカスタマイズやオービスデータのインポートも可能

これまでのnuviで利用できた、自車位置アイコンやオービスデータのインポートも試してみた。自車位置アイコンはGARMIN.COMの“GARMIN GARAGE”(http://www.garmin.com/garmin/cms/site/jp/jp/Vehicles)から、オービスデータは販売元であるいいよねっとのウェブサイト(http://www.iiyo.net/support/download/orvis.htm)からダウンロードできる。

USBケーブルでnuviをPCにつなぐと「GARMIN」がディスクとして認識される。ダウンロード・解凍したらこのディスクを開き、自車位置アイコンなら「vehicle」フォルダに、オービスデータは「poi」フォルダにそれぞれドラッグ&ドロップするだけ。全ての自車位置アイコンは問題なく認識されたし、オービスデータもシミュレーションで試した限りでは問題ないようだ。したがって、日本中/世界中のユーザーが作ったPOIデータもこのnuvi1480で同様に利用できるということだ。

《北島友和》

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