日本精工は、従来品に比べフリクションを半減し、燃費改善に役立つ「超低フリクション密封クリーン玉軸受」を開発した。
新興国市場や欧州市場で需要が高いマニュアルトランスミッション車、燃費性能とスポーティな操作感を兼ね備えて欧州などで人気が高いダブルクラッチトランスミッション向けなどに拡販を図り、2015年に売上15億円以上を目指す。
環境意識の高まりに伴い、自動車用トランスミッションは、低燃費化のため、トランスミッション用軸受のフリクション低減ニーズが高まっている。今回、同社が開発した超低フリクション密封クリーン玉軸受は、リップ形状のコンピューターシミュレーションを行ない、リップを従来品に比べ、10％細く、70％長くすることで、緊迫力を50％低減、これによって従来比半減の世界最高水準の低フリクションを実現した。
また、解析によりシールリップ形状を改良、リップの追従性の向上と先端の面圧が安定する形状にしたことで、リップの緊迫力を低減させながらも、トランスミッションオイル中の異物の軸受内への浸入を防止し、従来同等の耐久性も実現した。
新製品シリーズは国内外の数多くの拠点で生産している玉軸受をベースとしているため、同社のグローバルな玉軸受の生産拠点から世界各地の需要地にタイムリーに供給できる。
