交通事故の被害を装い、「持っていたノートパソコンが壊れた」などと主張してクルマの運転者から現金を騙し取っていたとして、長崎県警は27日、大阪と奈良に在住する男2人を詐欺容疑で逮捕した。同様事件が2件発生しており、関連を調べている。
長崎県警・長崎署によると、当たり屋行為による詐欺容疑で逮捕されたのは大阪府大阪市内に在住する47歳の男と、奈良県奈良市内に在住する40歳の男。2人は今月19日に長崎県長崎市宝町(N32.45.22.5/E129.52.7.0)付近の市道で、停車しようとしていた乗用車に対して自転車で接近。接触を装って転倒した。
このうち47歳の男はクルマを運転していた55歳の男性に対して「今の事故でノートパソコンが壊れた。これから取引先に行くのにどうしてくれるんだ」などと文句を言い、40歳の男が「弁償した方がいいよ」などと同調。同市内の電器店で新品のノートパソコン(約12万円)を購入させ、騙し取った疑いがもたれている。
長崎市内では14日にも同様の事件が発生。両現場付近でよく似た特徴のクルマが目撃されており、警察ではこの情報を元に車両を特定。乗っていた2人を任意で調べ、容疑が固まったとして逮捕したという。
弁済させて得たパソコンは転売され、すでに換金されていたが、調べに対して2人とも容疑を否認。47歳の男は「被害の弁済をしてもらっただけで、騙し取ったわけではない」と主張。40歳の男は関与そのものを否認しているようだ。警察では2人を厳しく追及し、余罪についても調べを進める方針だ。