住友金属グループ、二次電池材料事業を集約…研究開発力アップへ

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住友金属工業と中央電気工業は、住友金属グループ内の二次電池材料事業を10月28日付けで、中央電気に集約・統合することで合意した。

両社は、資本関係を強化し、二次電池の性能アップに欠かせない要素技術と人材を統合することにより、今後の市場拡大が見込まれる自動車向けをはじめとする二次電池材料事業の飛躍を目指し、グループのコア事業として注力していくとしている。

グループは現在、リチウムイオン電池関連では、住友金属が負極材料用の黒鉛の製造、中央電気が正極材原料用硫酸マンガン化成品の製造、住金モリコープが負極材料用合金材料の製造を行っている。

今回、中央電気が、住友金属の黒鉛事業を承継し、住金モリコープを100%子会社化することで、住友金属グループ内に分散している二次電池材料事業を中央電気工業に集約・統合する。

自動車用に需要拡大が見込まれるリチウムイオン電池の負極材料は、現在黒鉛が主流だが、将来的には、大容量で長時間使用が可能な合金系材料の使用拡大も予想されている。中央電気は、住友金属グループの二次電池材料事業の中核として、リチウムイオン電池用正極材原料用硫酸マンガン化成品から各種負極材料まで、幅広い二次電池材料のラインナップで顧客の要望に応える体制を構築し、二次電池電極材料のリーディングカンパニーを目指す。

電極材料に必要な最先端材料技術を持つ住友金属、ニッケル水素電池負極材料水素吸蔵合金でトップシェアの中央電気、磁石用合金で市場をリードする住金モリコープがそれぞれの強みを統合し、二次電池の性能アップを加速させる構えだ。

事業の基礎となる研究開発には、住友金属グループを挙げて最新技術の開発に取り組むとしている。

《レスポンス編集部》

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