伊藤忠テクノソリューションズは、11月1日から車両などの移動を可視化し、管理業務に役立てる「モバイルアセットマネージメントサービス(MAMS)」の試験サービスを提供する。
2010年春からの本格的な商用サービスの提供開始に向けて、業務用車両、物流トラック、建設機械などを保有する企業に提供する。商用サービスとしては3年間で30億円の売上を目指す。
同社が提供するMAMSは、クラウドサービスTechno CUVIC上で稼働するSaaSサービスで、車両管理に加えて人材管理や業務最適化を実現するテレマティクスサービス。保有する全車両の稼働状況を把握・管理し、人材と業務の割当、運行ルート、労働時間を加味した業務量の割当など、移動体資産の最適配置に活用する。
ユーザーは、短期間で使用を開始することが可能で、業務改善や環境対策に関する意思決定を早期に実現できる。例えば、建設機械メーカーや建設機械レンタル企業では、遠隔地の建設機械の稼働状況の一元的な管理や故障診断、事故発生時の稼働状態の把握など、建設現場での管理業務の向上や稼働状況に合わせた需要予測の把握を簡素化することが可能となる。
同社では複数の企業と、6か月間パイロットプロジェクトを実施した結果、数十台の物流トラックの運用を可視化することで、減車、CO2削減、運行管理業務の軽減などの効果が確認された。このため、試験サービスを実施して本格展開に備える。
試験サービスの提供と同時に、リソース最適化エンジンを利用した運行計画の自動策定や人材・車両の自動割り当て、カーシェアリング事業者の車両予約や料金決済などのサービスを商用化に向けて検討する。