三菱『i-MiEV』に10点を投じた。クルマにそれほど関心を抱いていない友人知人(今となっては世の中の大多数の人々)にi-MiEVのことを話すと、みんな一様に驚く。現実的な大量生産型の電気自動車が発売されたことに、SFが現実となったような驚きを感じているようだ。i-MiEVの初年度は法人向けで価格も高く、なおかつ生産台数も限られているが、その意義はとても大きいと判断した。ガラパゴス化したと揶揄される現在の多機能&高性能の携帯電話だって、20年前はバカでかいのを肩から掛けていたじゃないか。i-MiEVは、肩掛け携帯電話みたいなものだ。 金子浩久|モータリングライター1961年、東京生まれ。主な著書に、『10年10万キロストーリー 1 - 4』 『セナと日本人』『地球自動車旅行』『ニッポン・ミニ・ス トーリー』『レクサスのジレンマ』『力説自動車』(共著)