埼玉県所沢市内でひったくり事件を起こし、その逃走中にひき逃げ事故も起こしたとして、埼玉県警は9日、29歳の男と16歳の少女を窃盗容疑で逮捕した。2人はひき逃げ事故後、クルマを捨てて逃走したが、現場付近で発見されたという。
埼玉県警・所沢署、川越署によると、ひったくり事件が起きたのは9日の午後0時15分ごろ。所沢市北中(N35.48/E139.26)付近の市道を自転車で走行していた55歳の女性に対し、前から進行してきた男が接近。自転車の前カゴに入っていた現金約1万円入りのハンドバッグを奪うと、近くに駐車していたクルマに乗って逃走した。
警察が窃盗事件として捜査を開始したところ、同日午後4時ごろに川越市古谷上(N35.55/E139.31)付近の市道交差点で出会い頭の衝突事故を起こし、現場に放置された容疑車両のナンバーと、ひったくり事件の現場から逃走した車両のナンバーが一致していることが判明。車内から盗品のバッグが見つかったことで、警察は「ひったくり事件の容疑者が逃走中に事故を起こした」と判断し、周辺に一斉手配を行った。
この結果、事故現場から200mほど離れた場所に潜伏していた男女2人を捜査員が発見。容疑を認めたことから窃盗容疑で逮捕した。衝突事故の被害者は骨折などの重傷を負っており、警察は自動車運転過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑でも調べを進める方針だ。