【東京モーターショー09】三菱 PX-MiEV…節電の方法あれやこれや

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『Mitsubishi Concept PX-MiEV』は電気自動車をベースとしたプラグインハイブリッドである。

現在の電気自動車は航続距離をいかに伸ばすかというポイントがある。そこで、このモデルでは、熱負荷を低減することで、エアコン使用時などの電気を節約する方策をいくつも盛り込んでいるという。

まずは、車体色。「このクルマ専用の新色で、ユニークな高輝度のシルバー。デザイン的な見地からいえば、きれいでしょ、カッコいいでしょということになります」と話すのは開発本部先行車両技術部エキスパート、森昇さん。「しかし、実は技術的な面からいうと太陽の熱をかなりの勢いで反射することができるのです。しかも、輝度が高ければその反射率は高くなる。そういったことで車内にたまる熱を少しでも減らすことを考えています」という。

それだけには留まらず、「デザイン的に窓を少し小さめにして、窓から入る熱線もコントロールしています」。もちろん「視界についてはそれを補助するためにマルチアラウンドモニターを全周につけ、それぞれのカメラのレンズの広角の具合を改良したり俯瞰映像を追加したりしてサポートしています」と安全面への考慮も忘れてはいない。

それ以外にも、熱線反射ガラスとか紫外線カットガラスを使ったり、室内でも空調シートなど色々なアイテムをつけて効率的に室内の温度をあまり上げないような工夫をしているという。それによって例えばエアコンの目盛りをひとつ下げても同等の快適性を得られるようにしている。

こういった積み重ねやライト類を内外装ともLEDを使って消費電力を下げることで、余計な電気を使わない、余計な熱エネルギーを使わないといった工夫を色々ちりばめ、トータルで航続距離に少しでもプラスになるような要素を入れているのである。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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