GMが破産した。直後発行の週刊誌3誌、『アエラ』6月15日号(朝日新聞社)、『週刊朝日』6月19日号(同)、『週刊文春』6月18日号(文藝春秋)のGM記事を読み比べる。発売順。
『アエラ』は「GM『下請け切り』懸念」。日本国内への影響、連鎖破綻を分析する。「『第1波』による被害は、限定的」とし、「第2波」を警戒する。リードにビートルズを持ってきたのは歴史上の出来事という認識か。
『週刊朝日』掲載の「GM破綻転じて福となす」は、GM破綻を振り出しに「日本経済の夜は明けたか」を検証するリポート。GM破綻そのことについての記事ではない。
続く「所ジョージが明かすGM再生策」は、「再生」の定義をどこに置くかで評価が分かれる。「亀田興毅、曙、川端要…/GMを愛した人たち」という囲み記事付き。支持者相手に再生を図ってもそれは縮小再生でしかないことは、2000年前後の日産自動車や、他社も含めて伝統ブランド車の消滅という事実から明らかだが、さて。
『週刊文春』には「『GM破綻』自動車ウォーズ/生き残るのはどこだ/トヨタも盤石ではない」(佐藤正明)が掲載。GM破綻の経緯を手際良くまとめ、再編と寡占で「600万台クラブ」が出現する「『弱肉強食』の未来予想図」を描く。