出光興産は、メチルエチルケトン(MEK)を値上げすると発表した。MEKの7月1日納入分から1kg当たり15円値上げする。
MEKの主要原料であるナフサ価格は、原油価格の上昇に加え、エチレンセンター各社の稼動率が回復基調にあることを受け、1 - 3月期以降上昇を続けている。国産ナフサ価格は、1-3月期、1kリットル当たり2万7000円だったが、4 - 6月期には3万3000円、7-9月期には4万円を超えるレベルまで上昇すると見込まれ、大幅な原料コストアップとなっている。
加えて原油価格の上昇による用役費のアップ、世界同時不況下での石油化学装置の稼動率低下による固定費単価のアップにより、採算悪化に陥っている。
これら原料、用役費のコストアップ、固定費単価のアップは、同社の自助努力により吸収できる限界を超えており、今回、値上げに踏み切らざるを得ない状況と判断したとしている。