古野電気は、廉価なカーナビゲーションやPNDに適したGPS受信機の新機種として、「ジャイロセンサー」と「3軸加速度センサー」を内蔵した自律航法対応のGPS受信機『GV-84』を開発した。
廉価版カーナビやPNDが欧米市場で急速に普及しており、日本国内でも2台目のカーナビとしての購入や入門用として、従来のフルナビとは異なる新たな市場が確立しつつある。
一方で、これまでのPNDは自車位置の検出用に搭載されるロケーションデバイスとしては、GPS受信機単体での搭載が一般的で、フルナビに標準で装備されるジャイロセンサーや加速度センサーなどは、多くのPNDで搭載を見送られてきた。こうしたセンサーを装備しないPNDでは、GPS衛星の信号を捕捉できないトンネルや高架下などでは自車位置を検出することができない。
今回開発したGV-84は、ジャイロセンサーと3軸加速度センサーによる慣性航法を行うことで、GPS衛星の信号を捕捉できない環境でも、精度の高い位置情報を提供することが可能となる。また、GPSとこれらセンサーの統合は、マルチパスによる位置飛びの補正にも役立ち、総合的な位置精度向上が図れるとしている。