ヨーロッパに戻って再開されたF1グランプリ第2の開幕戦と呼ばれるスペインGPを制したのも、いま最も勢いに乗るジェンソン・バトン&ブラウンGPだった。
ポールポジションを制した者が有利と言われるカタロニアで予選を制したバトン。スタート直後のターン1でチームメイトのルーベンス・バリチェロにトップの座を奪われたものの、バリチェロが3ストップ作戦だったため、2ストップ作戦に変更して順位を挽回。
バリチェロも追いすがる3位マーク・ウェバー(レッドブル)を抑えきり、開幕戦オーストラリアに次ぐブラウンGPの1-2フィニッシュを決めた。
5位スタートのウェーバーは第2スティントを長めに取る作戦が功を奏し、中国GPに次ぐ今季2度目の表彰台。4位にはセバスチャン・ベッテルも入り、レッドブルも3-4フィニッシュ。新2強時代を感じさせる結果となった。
起死回生を狙ってスペインGPに臨んだフェラーリ。KERSのトラブルを当初から抱えていたキミ・ライコネンは駆動系トラブルによりリタイア。4番グリッドを獲得し、表彰台圏内を走っていたフェリペ・マッサだったが、最後は燃料がギリギリのためにマッピングを変更しなければならず、終盤追い抜かれて結局6位でレースを終えた。
マクラーレン勢もルイス・ハミルトンが10位で完走するのがやっと。ヘイキ・コバライネンはリタイアに終わっている。
初優勝の望みを賭けて挑んだトヨタ勢だったが、ヤルノ・トゥルーリはオープニングラップでの多重事故に巻き込まれ、早々にリタイア。ティモ・グロックも終盤ハミルトンを猛追するも及ばず11位でレースを終えている。ウィリアムズの中嶋一貴は今回もいいところがなく14位。次戦は2週間後のモナコGP。