米のEVメーカー、テスラが英国に販売拠点オープンへ

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米国テスラモータースは10日、英国ロンドンに欧州で最初の販売&サービス拠点を開設すると発表した。英国では6月後半から、『テスラロードスター』のデリバリーが開始される。

テスラ社は、2008年夏にロサンゼルスに最初のディーラーをオープン。今春、シカゴにも販売拠点を設置した。今後はニューヨーク、マイアミ、シアトル、ワシントンの各都市にも、進出することを明らかにしている。

同社にとって、米国と並んで欧州市場攻略も重要なテーマであり、その先陣を切って、英国ロンドンに最初のセールス&サービスセンターが設けられる。新ディーラーはロンドン中心部のナイトブリッジにあり、有名百貨店ハロッズがすぐ近くという好立地。まずはテスラロードスターを軸に、2011年から生産が始まる4ドアスポーツ『モデルS』の販売活動も行っていく。

テスラにとって力強いのは、英国政府のバックアップだろう。ゴードン・ブラウン首相は、「電気自動車は経済再生プランのひとつの試金石になる」と、EVメーカーへの支援を表明。ロンドンのボリス・ジョンソン市長も、「市内2万5000か所に充電ステーションを整備し、10万台のEVを普及させたい」とテスラ社を援護している。

さらに、米国政府がテスラ社のEV購入者に対して、最大7500ドル(約75万円)の補助金支給を決定したように、英国でもVAT(付加価値税)の減免や、駐車場や充電設備の無料利用などのインセンティブ導入が見込まれている。

テスラ社はロンドンに続いて、年内にはモナコとドイツのミュンヘンにもディーラーを開設する予定。同社のCEO、Elon Musk氏は、「欧州での3か所の販売拠点オープンは、我々の計画を着実に実行するもの」と語り、EVスポーツカーのパイオニアとして、今後も積極的な拡大路線を歩む方針を表明している。

《森脇稔》

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